～学際的な交流から更なる発展へ

　平成21年12月5日（土曜日）に、文京学院大学において、第54回日本唾液腺学会の学術大会が開催されました。午後からは冷たい雨が降り始めるあいにくのお天気となりましたが、参加者は110名を超え、内容の濃い研究発表と活発な討論が行われました。

　特別講演は、ドラマ等でも話題の科学警察研究所から生物第三研究室の櫻田宏一室長をお招きして、『法科学と唾液－犯罪捜査における体液の位置づけ－』と題してご講演を賜りました。「犯罪捜査のための物体資料としての唾液」をテーマとした、一般臨床とは異なる視点からのお話に、参加者は熱心に耳を傾けていました。
 

　今回は、一般演題、症例検討あわせて34題の演題が発表され、活発な質疑が交わされました。決められた時間では足りず、廊下や談話室に場を移して熱心に議論を続ける姿も見られ、大変有意義な一日となりました。
 

　例年通り、学会奨励賞の授賞式、受賞講演が行われました。奨励賞は、星薬科大学医薬品化学研究所の小川裕子先生が受賞されました。受賞おめでとうございました。今後のさらなるご活躍を祈念申し上げます。
 

　本学会は、唾液腺に関するあらゆる領域を受け入れており、多彩な分野の研究者が集まっています。そのメリットを生かして着実な成果をあげていくためにも、研究者間の交流の場である学術大会は、大変重要な意味を持つと考えております。今後更に充実した内容となりますよう、ご意見、ご要望等ございましたら、事務局までお寄せいただければ幸甚でございます。