平成20年12月6日土曜日に、文京学院大学において、第53回日本唾液腺学会が開催されました。
前日の荒天とはうらはらに、当日は初冬の晴天に恵まれ、整然とした佇まいの大学のキャンパスにて、半世紀を超える学術大会の歴史を刻むことができました。大会前から一般の方々の問い合わせも多く、当日の参加者は110名を超えました。
今年は、特別講演として、札幌医科大学医学部耳鼻咽喉科の氷見徹夫先生より、『IgG4関連疾患から見た唾液腺病変の位置づけと新たな展開』と題して、日本から発せられた新たな病態についての歴史的経緯や、種々の他臓器との関連、唾液腺疾患への最新の知見の紹介まで、幅広い内容のご講演を賜りました。参加者の多くは、新たな視点に啓発されるところが大でした。
また、今年度より会長にご就任された北里研究所病院の森永正二郎先生より、会長講演「唾液腺学会の歴史」の講演がありました。半世紀を超える学会の長い歴史を振り返り、学会を支えてこられた歴代の役員・会員の方々の栄誉を称えるとともに、今後の日本唾液腺学会の発展へむけた意気込みが伝わる感銘深いものでした。
今年は発表演題数も多く、海外の研究者に加え、女性研究者の活躍も顕著でした。一般演題、症例検討ともに、活発な質疑が交わされ、大変充実したものとなりました。特別講演に関連する研究発表もあり、さらに探求を深める場となりました。 |